ミニバンで独自の世界観を持つSUV型オールラウンダーの三菱デリカD-5。現行車はなんと約10年間、その姿が変わらず息の長い車として君臨しています。
今の三菱は風前の灯です。2017年10月現在で15個のリコールを出しています。ホンダのリコールは、1年で5回でも多いくらいなのですが、三菱のリコール数は尋常ではありません。その上、燃費不正も発覚しました。
そんな中唯一稼ぎかしらの車、三菱デリカD-5の新型フルモデルチェンジが出るという話をキャッチしました。
では、新型三菱デリカD-5の特徴や発売日、価格・燃費・装備・安全性能などをお話したいと思います。
三菱デリカD-5の歴史
初代(1969年-1976年) デリカコーチ(乗用車用)
初代デリカコーチ (T120C)
三菱デリカD-5の元は、1968年より名前をデリカとつけてバンとトラックを販売したのが始まりです。やがてそれが乗用車用デリカシリーズとなっていきます。とてもキュートな顔立ちのスタイルですね。
Sponsored Links
2代目(1979年-1986年)・3代目(国内 1986年-1999年、輸出 1986年- ) デリカスターワゴン(乗用車用)
2代目デリカ
3代目スターワゴン4WD エクシード ハイルーフ ‘90.9-‘94.4
スターワゴン4WD アクティブワールド エアロルーフ’97.11-‘99.11
3代目のデリカから、よく見かける車ですね。特に色がグリーンでフロントの保護棒のようなものは、とても印象的です。初代や2代目と違って野生的な車ですね。4WDなので、オフロード車向きなんでしょうね。
4代目(1994年-)デリカスペースギア
前期型4WDスーパーエクシード
後期型
4代目はかなり大人しいデザインとなりましたね。後期ともなりますと、保護棒が無くなっています。ターボエンジンとグリーンディーゼルで排気量が2.5L~3.0Lでかなり大きい車となっています。トランスミッションは4ATと5MTです。この車なら「走ってる、使いこなしてる」感じが出てて、とてもいいですね。
5代目(2007年-)デリカD:5
Concept-D:5
フロント
リヤ
2005年、東京モーターショーでアウトランダーやギャランフォルティスの三菱・GSプラットフォームをベースにしたコンセプトカー「Concept-D:5」を発表。
ちなみにこのあと三菱・デリカD:2・D:3(2011年~)が販売されます。この2車は、D2が3代目スズキソリオのOEM車でD3が日産バネットのOEM車となります。ですから、三菱デリカD-5は本来のデリカの流れを汲む唯一の車なのです。
Sponsored Links
三菱新型デリカD-5の発売日
三菱デリカD-5の経歴を見ますとかなりの間があいています。現行車のデリカ-D5の発売が2007年からですので、予想としては10周年記念と言うことで2017年1月に出すのではないかと言われていましたが、フルモデルチェンジの話はありませんでした。
フルモデルチェンジの前に立ちはだかるのは2016年の燃費データ不正問題です。約16年前からなんだそうです。その上、リコールもかなりの数を出しています。この問題をどうするか?ということです。しかも、そのさなか2016年の5月には三菱は、日産から買収を受けます。お互いどんな思惑があるのかわかりませんが、沈みゆく三菱に日産が手を差し伸べたのです。
ですから、総合的に考えますと新型デリカD-5の開発・販売は先延ばしになるのではないかと予測します。日産もからんできますので大幅なフルモデルチェンジがあるかもしれませんね。
Sponsored Links
デリカD-5はデイーゼルを販売していますが、三菱の燃費不正問題を機にディーゼルエンジンの排気ガス審査の基準が厳しくなり、ディーゼルが不適合になってしまいました。その上、フルモデルチェンジの話も立ち消えとなりました。
最近では、欧州がディーゼルエンジンやガソリン車さえも締め出しにかかっている情報もあり、ディーゼルエンジンの対策が急務となりました。ですから、当分のあいだ、D-5のフルモデルチェンジはお預けで、しかも発売予定は2020年以降となる模様なので、かなりの時間がかかると推測します。
三菱新型デリカD-5特別仕様車はACTIVE GEAR(アクティブギア)が追加?価格や装備?
三菱新型デリカD-5の特徴
プラットフォーム
三菱デリカD-5のプラットフォームには、オリジナル的なものではなく他車からの骨組みを再利用しています。ですから、三菱車にはいろいろなプラットフォームが存在します。ざっと考えても3種類あります。
実は、2016年~2017年にかけて、新型RVR発売という情報があります。元々、2013年の東京モーターショーで発表したConsept-XR PHEVが元になっています。
せっかく、プラットフォームを作ったのですから、流用するかもしれませんね。ただし、これも開発が遅れる可能性があります。
新型パジェロフルモデルチェンジは、ちょっと期間をおいて2017年~2018年の間に行われるらしいです。しかも、デリカD-5との共有もあり得るということです。
ただし、パジェロはバランスのよい走りをしますのでデリカのように人をたくさん載せるといった雰囲気ではない車です。その点は、パジェロのプラットフォームにはなりにくいかもしれませんね。
現行車のデリカD-5のプラットフォームは、アウトランダーのプラットフォームで作られています。このプラットフォームがまた古くて20年以上前の代物と言われています。
もし、アウトランダ―のプラットフォームを使うのであれば30年~40年ものの図面で新型デリカD-5を作ることになります。これってすごいですね。アウトランダ―であれば、ボディサイズもトランスミッションも2WDと4WDで、変更がないですね。
ボディーサイズ
新型予想 | 現行車 | |
全長 | 4750 | 4730 |
全幅 | 1800 | 1795 |
全高 | 1760 | 1870 |
ホイール | 2850 | 2850 |
単位はmm
現行車よりも幾分長いですね。高さが約110mm低くなったことで、車のバランスはどうでしょうね?旧デリカD-5を乗っていた人が新型に乗り込むときに頭を打ちそうな気がします。
あくまでも想像で、身体の感覚的なものですけど。新型がお目見えした時は、ぜひ販売店で確認してみてくださいね。
Sponsored Links
エンジン
4WD クリーンディーゼル車 | 4WD ガソリン車 | 2WD ガソリン車 | |
パワーユニット | DOHC 16バルブ・4気筒(コモンレール式DI-D インタークーラーターボチャージャー付) | DOHC 16バルブ・4気筒 | DOHC 16バルブ・4気筒 |
最高出力 | 109[148]/3500 | 125[170]/6000 | 110[150]/6000 |
最大トルク | 360[36.7]/1500~2750 | 226[23.0]/4100 | 191[19.4]/4200 |
排気量 | 2267 | 2359 | 1998 |
トランスミッション | INVECS-II 6速スポーツモード A/T | INVECS-III CVT・INVECS-III 6速スポーツモードCVT | INVECS-III CVT・INVECS-III 6速スポーツモードCVT |
現行車のエンジン表です。排気量が2.0L~2.3Lですね。ターボ車関係でディーゼルターボエンジンの改良をするかもしれません。2個の小型ターボを付けるらしいのですが、詳しい情報は入ってきておりません。もし、2個の小型ターボを使い分けることが可能であるなら、幅広い回転数をあげられます。
それか、1.5Lクラスのガソリンエンジンのダウンサイジングターボでマイルドハイブリッドシステム(スズキのハイブリッドシステム)を積むという話が出ていますが、これはおそらく難しいですね。他車のシステムがデリカD-5に入るということはもう別物になってしまうからです。
あとは、新型デリカD-5の4WDシステムはS-AWC(スーパー・オール・ホイール・コントロール)を採用予定です。新型アウトランダーに搭載されてるシステムでそれの流用となる見込みです。特にアウトドアや悪路走行で威力を発揮。タイヤの無駄な動きをコントロールし快適な運転をさせてくれます。燃費まで無駄を省くシステムです。
Sponsored Links
燃費について
現行車 | 新型 | |
燃費 | 10.6~13.0 | 15.0? |
単位:km/L(JC08モード燃費)
この手の車は、排気量も2L以上でボディーが大きく、重さもかなりあります。ですからかなり燃料を使いますので、燃費効率が悪いです。今回の新型デリカD-5は、エンジンの改良をする予定なので、せめて、目標燃費15.0km/Lくらいには向上したいと考えているようです。
実際の実燃費は、ガソリン車で10.59km/L、デイーゼル車で10.86km/Lと2桁ぎりぎりのラインです。ここはやはり、2桁を死守したいです。車体が大きいのでどこまでできるか?それに日産の傘下に入ってしまったので、エンジンの改良と燃費向上もどこまでするのか。
問題は、デイーゼルが不適合となってしまい、ディーゼルエンジンの立ち位置が、すこしあやふやになっています。ここは、対策として思い切って、日産のe-powerを搭載するのも手だと思いますね。
ボディー色
出典:三菱公式 デリカD-5 エクステリア ディープシーグリーンマイカ / アイガーグレーメタリック
ディープシーグリーンマイカ / アイガーグレーメタリック
アイガーグレーメタリック /ダイヤモンドブラックマイカ
ウォームホワイトパール / スターリングシルバーメタリック
スターリングシルバーメタリック
ウォームホワイトパール
アイガーグレーメタリック
ダイヤモンドブラックマイカ
現行車のボディー色ですね。やはり人気なのが昔からあるディープシーグリーンマイカ / アイガーグレーメタリックではないでしょうか。いかにも山や川、雪道を力強く走りそうですね。
新型デリカD-5のボディー色の変更があるかはわかりませんが、もし、入れてくれるのであればレッドやイエローを入れてほしいなと思います。ちょっと派手にしてもいいのではないかとあくまでも個人的な意見ですが。
Sponsored Links
装備について
現行車の内装です。さすが、どっしりとしたインテリアですね。アウトドアに特化した車だと言えますね。後ろはゴルフバッグも2個入れています。かなり後ろが広く取れるってことですね。元バンだったので収納はおまかせという感じです。今回の新型デリカD-5では、どうなるでしょうか?楽しみですね。
出典:You Tube 2015 Mitsubishi Concept AR – Exterior Walkaround – 2014 Geneva Motor Show
近未来的なデザインですね。2013年に発表されたコンセプトモデル:MITSUBISHI Concept ARです。これが新型デリカD-5とも言われています。
プラットフォームの方では、3種類候補が上がっていますが、開発部がどれを使うかはわかりません。デザイン的と新しくやりかえるなら、断然こちらの方がいいですね。
ですが、何度も言いますが不正問題で揺れています。へたをすれば、開発に遅れが生じ開発はなしという場合があります。これだけ力のある車が消えるかもしれません。ぜひ、三菱・日産とも頑張って新型デリカD-5も開発してお披露目をしてほしいものです。
安全性能
RISE(衝突安全強化ボディ)
歩行者保護対策ボディ(おもにフロント部分)
復元性の高い樹脂フェンダー(タイヤの上の部分)
SRSエアバッグシステム(運転席&助手席・運転席足元・側面)
アクティブコーナリング(ACL)後退時連動機能付
デルタウインドウ&サイドアンダーミラー(補助確認装置・三角窓とサイドアンダーミラー)
現行車の安全性能です。新型デリカD-5の安全性能は、まったく情報が上がってきません。かなり頑丈にできていますので、改良はしないのでは?と思います。
もし改良するのであれば一番上のリブボーンフレームを強化するかもしれませんね。デリカD-5は、悪路を走ります。少しでもフレームを強化したいものですね。
もし、フルモデルチェンジで日産と共同開発した場合、日産の安全装備のインテリジェントエマージェンシーブレーキ(自動ブレーキ)が採用されるかもしれません。
新型三菱デリカD-5の価格
新型三菱デリカD-5は、現行車でも最低でも240万円~405万円-となっていますので、今回の新型デリカD-5フルモデルチェンジの値段を考えますと、若干今の値段よりもまた高くなる可能性があります。
未だに、リコールや燃費不正問題で揺れてますし、2017年9月、燃費不正問題の再発防止策実施状況を国土交通省に報告しました。価格は据え置きということに落ち着くのではないかと思います。
Sponsored Links
ライバル車について
日産・セレナ
出典:日産公式 セレナ
実は、デリカD-5のライバル車といえる車がないのです。あえていうならばミドルのワゴン・ミニバン系がライバルとなります。
その一番が日産セレナになります。燃費は、ガソリン車で15.0km/L(JC08モード燃費)・ハイブリッド車で17.2km/L(JC08モード燃費)で、デリカD-5は、10.6(ガ)~13.0(デ)km/L(JC08モード燃費)で負けています。今回のフルモデルチェンジで15.0km/L(JC08モード燃費)を出すことができるか?楽しみですね。
最新情報では、2016年7月13日、フルモデルチェンジを実施しました、内容は、「プロパイロット(自動運転技術)」を搭載し、価格は243万円-372万円ーとかなりお高い設定されています。
日産セレナ2016フルモデルチェンジ徹底解説!価格や燃費、色・装備の最新情報
【日産新型セレナe-POWER&NISMO】発売日や燃費・価格は?ライバル車比較!
ホンダ・ステップワゴン
デリカD-5の燃費は、10.6(ガ)~13.0(デ)km/L(JC08モード燃費)でステップワゴンの燃費はガソリン車で15.0~17.0km/L(JC08モード燃費)、ハイブリッド車で、25.0km/L(JC08モード燃費)となります。
もうちょっとデリカD-5の燃費を頑張ってほしい感じなんですが、ほんと特化型の車で我が道を行くタイプの車です。よほどアウトドアが好きな人でないとちょっと手に負えないです。D-5を購入する際は、真剣に考えたほうがいいですね。値段も値段ですしね。
最新情報では、2017年9月29日マイナーチェンジを発表し、販売を始めました。今回はハイブリッドを搭載し、ホンダ初のWLTCモードの認可取得しました。WLTCモードは、実燃費に近い数値を出すことに、目標をおいています。
【新型ホンダステップワゴン&スパーダ】ハイブリッドで価格や燃費は?発売日と評判は?
デリカD-5の評判
雨でも遊べ、風でも遊べ、雪でも遊べ。力強くクリーンなエンジン、安心と走りを両立する堅牢なホディ、路面を問わず走りきる4WDの走破力。タフなデリカD:5と、日本の四季を縦横無尽に遊びぬこう!
— senöw改 (@skyline_r33_) October 10, 2017
ミニバン デリカD:5で、
4WD 登坂 45度体験 イベント
実際乗ると凄かった!#三菱自動車 #宮城三菱 pic.twitter.com/jam07H1z8e— ずんだ県ひとめぼれ市SPY②欣喜雀躍 (@spyspx) October 8, 2017
デリカD:5とアウトランダーのACTIVE GEARはボディーカラーにオレンジが使われてアウトドアにふさわしい感じやね^_^ pic.twitter.com/nSMN6dICZl
— ぶっしー【VIP】 (@Jn8GxLQyZg2xPq0) September 29, 2017
まとめ
新型三菱デリカD-5はいかがだったでしょうか?
いろいろと燃費不正やリコールなどの情報が飛び交ってはいますが、デリカD-5は無骨にも生き延びています。今回のフルモデルチェンで新しく生まれ変わることができるか?ですね。デザインも斬新で世界でもめずらしいオフロード用とミニバンの要素を取り入れた車です。
燃費や価格ではちょっと敬遠しそうですが、まぎれもなく魅力的な車です。三菱・日産が今後、どのくらいこの伝統あるデリカD-5を進化させるか見ものです。