コンパクトクロスオーバーSUV車として、販売されたスズキ・イグニス。発売が2016年の2月からでまだ若い車ですね。2017年には、国内生産で欧州や中国へ輸出も始めると聞きます。この欧州仕様には、なんと5MT車があるのです。日本仕様ではCVTのみです。私としては、日本仕様5MT車を販売してもいいのではないかと思いますが、国ごとの価値観が違いがあるようですね。
ちなみに、イグニスの名前の由来はラテン語で「炎」という意味から来ています。
では、新型スズキ・イグニスの特徴と価格や、日本でのMT車の現状と欧州仕様との差・装備や内装・外装・安全性能・評価・CMなど、今わかっている情報を元にお話ししたいと思います。
目次
スズキ・イグニスの歴史
大阪モーターショー2015 「イグニス トレイルコンセプト」
HYBRID MZ フロント
スズキ・イグニスは、2016年2月にクロスオーバーSUV車初代イグニスを発売。同年9月には、2016年パリモーターショーで欧州仕様車を初公開。2016年度JNCAP予防安全性能アセスメントの「ASV++(ダブルプラス)でスズキが初受賞しました。
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販売台数は、2016年2月~2016年12月で24,261台(自販連調べ)です。ただ、2016年の月別で見ますと、圏外が意外と多いです。
ということは始めの売り出しはよかったのですが、徐々に販売台数がへっていったと思われます。ですから、てこ入れとして欧州や中国仕様の販売と、日本国内で特別仕様車「Fリミテッド」を発売するのではないかと思います。
新型スズキ・イグニスの特徴
プラットフォーム
スズキ新型イグニスのプラットフォームは、HEARTECT(ハーテクト)を使っています。無駄のないフォルムで、エンジンの配置や給油タンクの配置や型の重さを軽量化。部品点数をすくなるすることでのコスト削減など車を作るうえで総合的に考えられるプラットフォームを生み出すことに成功しました。
トヨタでいいますところにトヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー(Toyota New Global Architecture、以下 TNGA)ですね。スズキも他車に負けじと進化中です。
エンジン
エンジン | S・ イグニス (日本 仕様) /1.2L | S・ イグニス (欧州仕様) /1.2L |
パワートレイン | 直列 4気筒 DOHC 16バルブVVT (ハイブリッドのみ) | 直列 4気筒 DOHC 16バルブ ガソリンとデュアルジェット+SHVS |
最高出力 | H: 67 [91] /6000 | NA: 66 /6000 |
最大トルク | H: 118[12.0] /4400 | NA: 120 /4400 |
最高出力(馬力・モーター用) | 2.3 [3.1] /1000 | なし |
最大トルク(回転数モーター用) | 50 [5.1] /100 | なし |
トランスミッション | CVT | 5MT /AGS 中国は、 CVT |
駆動方式 | 2WD /4WD | 2WD /4WD |
電池 | リチウム イオン電池 | なし |
*最高出力(馬力・モーター用)単位:kw[PS]/rpm
*最大トルク(回転数モーター用)単位:N・m[kgf・m]/rpm
*NA:自然吸気・H:ハイブリッド
*可変バルブ:スズキの吸排気VVT
DUALJET + SHVS (スズキのスマートハイブリッド車)*欧州仕様
新型スズキ・イグニスのエンジン表です。ハイブリッド車は欧州仕様と同じです。ただ、一点違うところがあります。日本仕様のトランスミッションがCVTのみに対して、欧州仕様のトランスミッションは5MT車に設定されているところですね。
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日本でのMT車の現状と欧州仕様との温度差
日本車のトランスミッションでは、CVT(無段変速機)が主流となっています。最近では軽トラでもCVTの車が売れていると話に聞いたことがあります。いまだにスズキやホンダやダイハツなど、一部の車にはMTとして生き残ってはいます。
なぜ、日本ではCVTが人気でMT車が不人気なのか。一番の理由は、CVTの運転操作が簡単なことです。ギアを一定のところに入れてブレーキとアクセルだけで操作をすれよいのですから。へたをすれば、小学生の教えれば、1時間くらいで覚えますよね。
そういえば、2017年4月アメリカで8歳の少年が親の目を盗んで、少年が車に乗り自ら運転をしてマクドナルドへいった事件がありましたね。不審な感じを受けた店員が警察へ通報。警察が調べたところ、少年は、どうしてもチーズバーガーがほしくて車を自分で運転したと自供しました。運転操作は、You Tubeで覚えたとか・・・すごすぎます。8歳の少年の身長がどのくらいあるのか、車の大きさもわかりません。
身長148cmで軽のクラッチ(MT車)を押すと足が伸びきってしまいます。到底、8歳児の身長が148cm以上は、あるはずがなくクラッチを押し込むことはできないとして考えたらおそらくトランスミッションは、CVT(AT)と推測できます。それくらいCVTは簡単なのです。子供も運転できるくらいですから。
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欧州・北米ではMT車が人気?!
逆に、欧州・北米仕様では、必ずMT車がラインナップされています。理由は、MT車の価格がCVT車に比べて安く設定しているところですね。運転操作性よりも価格で選んでいるふしがあります。外国の方は、ある意味合理的に考えるところがある気がしますね。
例えば、海外ではディーゼルエンジンも人気なんです。軽油で走りますから、お安く維持できると考えてます。日本では、エンジン音は、うるさいし排気ガスを出すといいて、不人気なんです。
今ではマツダのスカイアクティブテクノロジーでかなり改善をしていますが、マツダCX-3ディーゼルのみだったのがガソリン車を発売する話にもなっています。その点、欧州仕様ではMT車と同じでディーゼル車がバンバン販売されています。
あくまでも推測ですが、お国柄が出ますね。
私が、スズキ・イグニスをみたときに、「あああ、なぜ日本仕様MT車出さないのか」と思いました。特別限定車でもいいです。あのフォルクスワーゲンでも、同じ車で結構な数の限定車を出しています。絶対に日本でも売れるはずなんですが・・・。そうしたら、アクセルとブレーキを踏み間違いの事故もすこしは減るのではないかと思います。
車会社から見れば車売ってなんぼの世界なので、なんともいえません。MT車が消えないことを祈るばかりです。私はもちろん(笑)MT車に乗っています。もちろん次に乗る車もMT車って決めてますから。
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燃費&実燃費
燃費 | 2WD | 4WD | 実燃費 |
S・ イグニス (日本 仕様) /1.2L | MG (H): 28.8MX /MZ(H): 28.0 | MG (H): 25.4MX /MZ(H): 25.4 | FF: 18.23 (2016年1月) 4WD: 17.43 (2016年1月) |
S・ イグニス (欧州仕様) /1.2L | 不明 | 不明 | 不明 |
*単位:JC08モード・km/L
*NA:自然吸気・H:ハイブリッド
現行車の燃費と実燃費ですね。欧州仕様の燃費は、わかりませんが、おそらくフォルクスワーゲンUp1.0Lでカタログ燃費で25.2km/L、実燃費が17.74km/L(e燃費調べ)が近いはずです。
日本仕様の燃費と比較しますとフォルクスワーゲンが上ですね。e燃費のランキングではフォルクスワーゲンUpは、2017年5月現在4位です。イグニスはハイブリッドだけですが、6位につけています。けっこう実燃費がいいんですね。
ボディーサイズ
ボディーサイズ | S・ イグニス (日本 仕様) /1.2L | S・ イグニス (欧州・中国仕様) /1.2L |
全長 | 3700 | 3700 |
全幅 | 1660 | 1660〜1690 |
全高 | 1595 | 1595 |
ホイールベース | 2435 | 2435 |
室内長 | 1945[MGのみ] 2020 | 不明 |
室内幅 | 1365 | 不明 |
室内高 | 1250 | 不明 |
重量 | 880 ~ 920 | 810 ~ 920 |
乗員 | 5 | 4~5 |
最小回転半径 | 4.7 | 4.7 |
*単位:mm/kg
現行車のボディーサイズですね。うまくコンパクトにまとめています。理由は、上記に記載されている通り、新プラットフォーム「HEARTECT(ハーテクト)」によって、エンジンの配置や運転席の広さのバランスを考えながら作ったからなんですね。
ほかにも、後部座席の前後が移動できますので、荷室の広くとれるように工夫されています。見た目、すごく小さくまとまったボディーですが、室内空間では、使いやすい配慮をしています。買い物でちょってした荷物が多いときなど便利だと思いますね。
ボディー色
MG・MX共通
フレイムオレンジパールメタリック
ピュアホワイトパール
プレミアムシルバーメタリック
スーパーブラックパール
ネオンブルーメタリック
ヘリオスゴールドパールメタリック
ファーベントレッド
ブーストブルーパールメタリック
MZ 8色+2トーンカラー
フレイムオレンジパールメタリック
ピュアホワイトパール
プレミアムシルバーメタリック
スーパーブラックパール
ネオンブルーメタリック
ヘリオスゴールドパールメタリック
ファーベントレッド
ブーストブルーパールメタリック
フレイムオレンジパールメタリック ブラック2トーンルーフ
ネオンブルーメタリック ブラック2トーンルーフ
ヘリオスゴールドパールメタリック ブラック2トーンルーフ
ピュアホワイトパール ブラック2トーンルーフ
ファーベントレッド ブラック2トーンルーフ
出典 スズキ公式 イグニス ボディー色 MZ 8色+2トーンカラー
Fリミテッド(特別仕様車)
ミネラルグレーメタリック
フレイムオレンジパールメタリック
ピュアホワイトパール
プレミアムシルバーメタリック
スーパーブラックパール
現行車のボディー色です。欧州仕様の色はわかりませんでしたが、おそらく同じだと思いますね。レッド・ブルー・シルバー・ゴールドと色がけっこう豊富にあります。
一番はやはりフレイムオレンジパールメタリックの色が目立ちますね。特別仕様車は、スポーティさを意識したのか、暗めの色を集めています。特別仕様車Fリミテッドは、内装外装ともブラックを基本にした色で構成されています。エンジンやボディーサイズなどの性能は同じになります。
装備
日本仕様
荷室とリアシートスライド
収納スペース
欧州仕様
現行車の内装です。下は、欧州仕様の運転席(左ハンドル)です。フレイムオレンジパールメタリックの色が目立ちますね。遊びごころ満載の内装となっています。
荷室は、後部座席を手前に動かすことによってスペースが開けられます。画像は、1個ゴルフバッグが載っていますね。ちょっとこれは無理がある感じですが、1個でいっぱいいっぱいですね。例えば、折り畳みの椅子などちょってしたキャンプ用品などを載せられます。買い物の荷物などにも重宝しますね。折り畳みのベビーカーも入れられると思いますね。
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日本仕様
中国仕様 2017年上海モーターショーでのお披露目車
出典 スズキ・中国公式 2017年上海モーターショーでのお披露目車
現行車の外装です。中国仕様お披露目車は、オプション用のカラーリングをしています。日本仕様も可能ですが、オプション扱いとなります。外装と内装とかなりオプションパーツが揃っています。
私も確認しましたが、とてもわくわくしましたね。まるで服を選ぶ感じです。1.2L排気量で、ドレスアップできますので悩みますよね。飽きの来ない、丸っこい車で、しかもある程度収納も可能です。その上、MT車がでれば若い男性が絶対に飛びつく感じですね。遊びごころ満載の車です。
安全性能
現行車の安全性能です。衝突被害軽減システム「デュアルカメラブレーキサポートでは、JNCAP予防安全性能アセスメントのお墨付きをいただいています。あとは、購入者がしっかりと安全性能を使いこなすことが重要になってきます。標準装備ではありません。(欧州仕様ではMT車があるため) オプション扱いとなります。
JNCAP予防安全性能アセスメント
出典 NASVA 予防安全性能アセスメント 2016年度評価
2003年から独立行政法人自動車事故対策機構(NASVA)が行っている市販車の安全性能の評価試験のことをいいます。国土交通省の管轄で運営してます。
簡単に言いますと、各車会社から、名前別に車を出してもらい指定された試験場で被害軽減ブレーキ・車線はみ出し警報・後方視界情報など車に搭載されている安全性能がどのくらいの出来かを調べます。
成績がいいとJNCAP予防安全性能アセスメントのイグニスの場合「ASV++(ダブルプラス)[66.5/71.0]」の肩書をいただけます。こうした取り組みは、車を販売するうえでかなり有利になります。
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新型スズキ・イグニスの価格
価格 | 2WD | 4WD |
HYBRID /MG | 138 万円~ | 151 万円~ |
HYBRID /MG セーフティパッケージ装着車 | 147 万円~ | 161 万円~ |
HYBRID /MX | 150 万円~ | 163 万円~ |
HYBRID /MX セーフティパッケージ装着車 | 159 万円~ | 173 万円~ |
HYBRID /MZ | 164 万円~ | 177 万円~ |
HYBRID /MZ セーフティパッケージ装着車 | 173 万円~ | 187 万円~ |
F リミテッド | 168 万円~ | 182 万円~ |
F リミテッド セーフティパッケージ装着車 | 178 万円~ | 191 万円~ |
現行車の価格表ですね。安全性能のところでも書きましたが、セーフティパッケージ装着車は9万円高く設定しています。安全性能がフル装備ならけっこう安くつくのではないでしょうか。
ただ、外装や内装のアクセサリーは、オプションで別料金がかかります。車をおしゃれにカスタマイズしたい方は、家族やお金と相談して、購入を考えましょう。あっという間に10~40万円となりますからね。
維持費は、1.2Lで年1回の自動車税34,500円とガソリン代と新車登録で3年後に車検、乗換をしないのであればその後は2年に一回の車検となります。
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CM
出典 You Tube スズキ 新型イグニス CM集(15秒&30秒)
スズキ・イグニスの評価
昔のスズキ車もカッケー。イグニスが遺伝子受け継いでるっておもう。
— 温順企鵝 (@OnjyunPenguin) May 26, 2017
色々考えた末に今回はFIAT500かパンダは見送りで、同車格でヨーロッパでもよく比較されるスズキイグニスにしようかなと思ってる(。-_-。)Fリミデットでも新古車で180万円位で出てきてる。FIATだとこの値段は3万キロ超えじゃないとない…。流石に新車では買えない(。-_-。)
— じゅんいち (@j_u_n_i_c_h_i) May 25, 2017
イグニス、ちょいレトロ感があっていい顔してる!と思ったら、そうですかSUZUKIさんでしたか。納得。
— 麻央 (@kaori5539) May 24, 2017
まとめ
新型スズキ・イグニスいかがだったでしょうか。
日本では、わすか1年で、下火となったイグニスが2017年欧州・中国仕様が発売されます。意外と海外の方が売れるのではないでしょうか。ハイブリッド車とMT車です。もし、欧州仕様の5MT車に人気が上がれば、もしかした逆輸入でありかもと期待しています。
ハンドルは右に変更しなくてはいけませんが、無理に海外で作る必要はなく、日本で5MT車を作ればいいのですから、価格も抑えられるはずです。
MT車愛好家はせつに願っております。コンパクトクロスオーバーSUV車の5MT車ってなかなかないんですよね。日本仕様で追加してくれませんかね。スズキさん!
コメント
MT売れば月販売台数も上向くし、元々、欧州向けに作ってるからほぼコストゼロで利益でそうなんだけど、スズキから全然アナウンスがないのはなぜなんだろう?
かさん
コメントありがとうございます。
日本仕様のイグニスにMTを搭載すれば
けっこう、売れると思います
日本では、MTに乗る人が少なくなってきています。
運転しやすいCVT車でおしゃれにまとめた車の方が
売れるとスズキは思っているのかもしれません。
ですから日本仕様のイグニスは、
MT搭載よりもまずは見た目重視ですね
走り屋さんにとっては、1.3LのMT車なら
普段乗りで快適な走りを
楽しめそうなんですが、
スズキの販売戦略もあります。難しいですね。