日産デイズ・ルークスは、元々日産デイズから派生した車です。元よりミツビシekシリーズのスペースから出てきたOEM車でもあります。実は、NMKVといって、ミツビシと日産が共同出資し、軽自動車の開発・生産を行う拠点を作り、それぞれのいいとこどりで日産・デイズやミツビシ・ekスペースが生まれました。
ただ、残念なことに2016年4月にミツビシが燃費不正を働いたということで、そのあおりを受けて日産・デイズシリーズの4車種は販売停止に追い込まれました。なんとか修正・対策をして2016年7月より復活。
ようやく2016年12月にミツビシ・ekスペース及びカスタムと日産ディズのマイナーチェンジを行うことができました。
では、日産ディズ・ルークスの特徴と価格と外装や内装の違いやライバル車について、今わかっているところを元にお伝えしたいと思います。
目次
日産デイズ・ルークスの歴史
日産・ルークス(初代) 2009年-2013年
出典:ウィキペディア 日産ルークス (ハイウェイスター)
日産・デイズルークス(2代目)2014年2月
日産デイズ・ルークスの元は日産ルークスです。2013年3月に日産ルークスが販売終了。2014年3月より日産デイズにルークスをつけて2代目として販売されることなりました。エンジンは直3でターボ車があります。排気量は660cc。駆動方式は2WDと4WDです。トランスミッションはCVTです。
日産デイズ・ルークスには、姉妹車があります。ミツビシ・ekスペースです。
2016年の4月、ミツビシの不正燃費問題の対象車として一時販売が止められます。2016年6月に燃費修正をし、7月にはやっと生産・販売の許可をもらいました。
何もなければ、2016年春先から初夏くらいでマイナーチェンジをするばすでしたが、約半年遅れののち2016年12月21日、マイナーチェンジしたデイズ・ルークスを発売しました。
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日産デイズ・ルークスの特徴
プラットフォーム
軽の規格 | mm |
全長 | 3400以下 |
全幅 | 1480以下 |
全高 | 2000以下 |
排気量 | 660cc以下 |
定員 | 4名以下 |
貨物積載量 | 350kg以下 |
日産デイズ・ルークスは、家系はかなり複雑です。先代は日産・ルークスでスズキで製造し、2009年~2013年日産で販売をしていました。
OEM車としてスズキ・パレットとマツダ・フレアへ枝分かれをします。のちに日産・デイズとルークスの名前を合わせて、日産ディズ・ルークスとなります。
ですから、日産デイズ・ルークスのプラットフォームは、決められた名前はありません。ただ、基本的には日本独自の軽自動車の規格、道路運送車両法施行規則に沿って作られています。
エンジン
エンジン | N/デイズ・ルークス | D・タント | H・N-BOX | S・スペーシア |
パワーユニット | 水冷直列3気筒(ターボ) | 水冷直列3気筒 12バルブDOHC横置(ターボ) | 水冷直列3気筒(ターボ) | 水冷4サイクル直列3気筒(ターボ) |
最高出力 | 36~47[49~64]6000~6500 | 38~47[52~64]6400~6800 | 43~47[58~64]6000~7300 | 38[52]6500 |
最大トルク | 59~98[6.0~10.0]5000 | 60~92[6.1~9.4]3200~5200 | 65~104[6.6~10.6]2600~4700 | 63[6.4]4000 |
トランスミッション | エクストロニックCVT(無段変速機) | CVT | CVT | インパネシフトCVT |
駆動方式 | 2WD/ 4WD | 2WD/ 4WD | 2WD/ 4WD | 2WD/ 4WD |
*最高出力単位:kW[PS]/rpm
*最大トルク単位:N・m[kgf・m]/rpm
*スズキの最高出力(モーター用)と最大トルク(モーター用)の数値は割愛しています。
*単位:mm/kg
日産デイズ・ルークスのエンジン比較表です。見てみますと、皆エンジンの性能は横並びですね。1点違うことは、スズキスペーシアがハイブリッド搭載であることだけで、全車ともターボ車も販売しています。
あとは、実際販売店へいって、試乗するのが一番です。いくら解説してもあくまでイメージだけで判断はできないと思いますので、気になる車があれば、乗ってみるといいですね。
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ボディーサイズ
ボディーサイズ | N/デイズ・ルークス | D・タント | H・N-BOX | S・スペーシア |
全長 | 3395 | 3395 | 3395 | 3395 |
全幅 | 1475 | 1475 | 1475 | 1475 |
全高 | 1775 | 1750 | 1780~1800 | 1735~1740 |
ホイールベース | 2430 | 2455 | 2520 | 2425 |
室内長 | 2235 | 1930~2200 | 2180 | 2215 |
室内幅 | 1320 | 1350 | 1350 | 1320 |
室内高 | 1400 | 1365 | 1400 | 1375 |
重量 | 920~1010 | 920~1040 | 950~1030 | 840~890 |
*単位:mm/kg
日産デイズ・ルークスのボディーサイズ比較表です。先ほどプラットフォームでも説明しましたが、軽自動車の規定ぎりぎりでボディーを作っています。
全体的同じような車になったしまった感があります。高さも2000mm以内なので、もうぎりぎりですね。軽の規格でどのくらいおしゃれにできるか?今後の軽自動車の課題だと思います。
あとは、車体の重さですね。スズキ・アルトは700kg以下です。車体が軽いのもどうなのか?と思いますが、走りや燃費においては結果を出しています。
燃費
燃費 | 2WD | 4WD |
N/デイズ・ルークス | G:22.0 | G:21.8 |
D・タント | G:26.0~28.0 | G:24.6~27.0 |
H・N-BOX | G:25.6 | G:23.6 |
S・スペーシア | H:32.0 | H:29.0 |
*単位:JC08モード・km/L
日産デイズ・ルークスの燃費比較表です。スズキがハイブリッドでダントツで、デイズ・ルークスの燃費は他車からみても一番低くなっています。
マイナーチェンジだったので、燃費まで手が回らなかったのか?燃費不正問題のからみでしょうか。
とはいえマイナーチェンジをしたことでやっと日産・ミツビシ連合はこのデイズ・ルークスを出せてほっとしていると思います。次は新型として出てくるでしょうから、その時はきっと燃費対策はしてくるでしょう。
ボディー色
・エアグレー(PM)/レモンライム2トーン (特別塗装色)
・エアグレー(PM)/プレミアムサンシャインオレンジ(4M)(特別塗装色)
・ブロッサムピンク(M)/ホワイトパール(3P)(特別塗装色)
・スパークリングレッド(M)/ブラック(P)(特別塗装色)
・ブラック(P)/ピンクゴールド(M)ハイウェイスターX Vセレクション専用2トーン(特別塗装色)
・エアグレー(PM)/ブロッサムピンク(M)X Vセレクション専用2トーン(特別塗装色)
・プレミアムサンシャインオレンジ(4M)(特別塗装色)
・ブロッサムピンク(M)
・アイスブルー(TM)
・オーシャンブルー(P)
・スカーレット(M)
・レモンライム
・ホワイトパール(3P)(特別塗装色)
・クールシルバー(M)
・チタニウムグレー(M)
・ブラック(P)
・スパークリングレッド(M)
・モカブラウン(P)(特別塗装色)
・ピンクゴールド(M)
・プレミアムパープル(P)
日産デイズ・ルークスのボディー色です。2トーン色が6色と単色が14色で全20色あります。姉妹のミツビシekスペースでは、2トーン合わせて11色なので色で差別化しています。
日産の色使いはかなり派手で、日産ジュークも多彩な色でトータル的に演出しています。もしかすると海外を意識しての戦略かもしれません。
よく見ますと女性が好みそうな色と男性が好みそうな色とに分けられている感じがあります。「落ち着きか」それとも「派手さか」どちらの色を選ぶか、なかなか頭を悩ませますよね。
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装備
日産デイズ・ルークスの内装です。内装の色は、ボディー色に合わせてセッティングができます。シート地はネオソフィール®/スエード調クロスと実に豪華なシート地を使用しています。
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出典:日産公式 デイズ・ルークス 快適装備
ナノイー(イオン)は肌や髪にやさしい弱酸性で、外からの雑菌やウイルスをシャットして鼻につくタバコのニオイを消していきます。青い玉のようなナノイー(イオン)が、運転席側吹き出し口から出てきます。
*イメージ画像です。
あとは、リヤシーリングファン「ナノイー」といって室内の空気を綺麗にする機能がグレード別で付きます。
花粉でお悩みの人とかホコリやにおいが気になる人はいい機能で、しかも、軽自動車の中では初なんだそうです。
内装は自分の部屋みたいなものですので、運転しやすいとか、ハンドルの握り具合など、感覚的な部分も大事ですが、車の室内のホコリ対策までしてくれるのは、すごくありがたいですね。
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・ハイウェイスターX Gパッケージ。 ボディカラーはエアグレー(PM)/レモンライム 2トーン〈#FMY〉(特別塗装色)。ボディサイドステッカー(カジュアル)はディーラーオプション。
・ハイウェイスターX Gパッケージ。ボディカラーはスパークリングレッド(M)/ブラック(P)2トーン〈#FMR〉(特別塗装色)
日産デイズ・ルークスの外装です。主に、デザインが重視ですね。凝りたいところはヘッドランプでしょうか。上機種になりますと、LEDが標準で付きます。
どちらかといいますと、内装が主にマイナーチェンジをしているようです。外装は日産の顔とも言われていますフロントマスクが、少しだけVモーションっぽくなっています。
安全性能
・LEDヘッドランプ(LEDポジションランプ、オートレベライザー付)【グレード別設定】
・ハロゲンヘッドランプ(マニュアルレベライザー付)【グレード別設定】
・ハイビームアシスト【グレード別設定】
・オートライトシステム(ワイパー連動)【グレード別設定】
・サイドターンランプ付電動格納式リモコンカラードドアミラー(ドアロック連動自動格納機能付)【グレード別設定】
・フォグランプ【グレード別設定】
・LEDハイマウントストップランプ
・リヤ間けつ式ワイパー(リバース連動付)
・アラウンドビューモニター【グレード別設定】
・エマージェンシーストップシグナル
・エマージェンシーブレーキ
・踏み間違い衝突防止アシスト(前進時)
・ABS(アンチロックブレーキシステム)+EBD(電子制御制動力配分システム)+ブレーキアシスト
・VDC(ビークルダイナミクスコントロール[TCS機能含む])
・高強度安全ボディ+歩行者傷害軽減ボディ
・SRSエアバッグシステム〈前席〉+SRSサイドエアバッグシステム
・ELR付3点式シートベルト(前席2ステージロードリミッター付プリテンショナーシートベルト)
日産デイズ・ルークスの安全性能です。日産が掲げている安全性能の理念ですね。運転手が楽しく、かつ安全に運転ができるようにするために考えられたものです。
とくにエマージェンシーブレーキは自動ブレーキのような役割をします。何かに気を取られ、前車と距離が危険域に入った時に自動でブレーキがかかるシステムです。
また、ハイビームアシストでは、ハイとローの自動切り替えができ、夜の運転に最適をもたらします。
アラウンドビューモニターは、駐車をするための確認ができるシステムです。けっこう、駐車するのが苦手な人がいますので、これは安心して駐車ができそうです。
あとは、ヘッドライトのLED化やエアバッグがサポートしてくれます。要は、安全装備をつければつけるほど安全性が高くなることですね。
新型日産デイズ・ルークスの価格
価格 | 2WD | 4WD |
S | 130万円~ | 142万円~ |
X | 142万円~ | 154万円~ |
ハイウェイスター・X | 162万円~ | 174万円~ |
ハイウェイスター・X Gパッケージ | 170万円~ | 182万円~ |
ハイウェイスター Xターボ | 166万円~ | 178万円~ |
ハイウェイスター Gターボ | 175万円~ | 187万円~ |
ボレロ | 158万円~ | 169万円~ |
ライダー(ハイウェイスターXベース) | 180万円~ | なし |
ライダー(ハイウェイスターX Gパッケージベース) | 187万円~ | 198万円~ |
ライダー(ハイウェイスター Xターボベース) | 183万円~ | 194万円~ |
ライダー(ハイウェイスター Gターボベース) | 193万円~ | 203万円~ |
X Vセレクション | 149万円- | 161万円- |
ハイウェイスター X Vセレクション | 169万円- | 181万円- |
日産デイズ・ルークスの価格表です。ボレロとライダーは、オーテック会社が請け負うカスタムカーです。ハイウェイスターは、日産が作ったカスタマイズカーシリーズです。
昔は、オーテックが作っていたのですが、あまりにも人気が出たため日産工場で生産し、完成車として送り出されるようになりました。オーテック経由だと、ナンバー取得に時間がかかりけっこう大変ですが、その点日産工場であればその必要がありません。
基本的に日産でのカスタムカーは、エアロパーツや内装色や専用のエンブレムが付きます。その点では、価格が高くなることがあるのでご注意を!
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ライバルについて
ダイハツ・タント
出典:ダイハツ公式・タント
ダイハツ・タントの価格は、122万円~165万円~。ダイハツ・タント・カスタムの価格は152万円~187万円~。ほぼ、各車とも同じ体型に間違いはないです。
タントは、スマートアシストⅢはメーカーオプションでついています。安全運転支援システムですね。最近Ⅱ~ⅢへVerアップしました。
【新型ダイハツ・トール★トヨタ・ルーミー&タンク】燃費や評判は?CM徹底比較!
ホンダ・N-BOX
出典:ホンダ公式 N-BOX
ホンダ・N-BOXの価格は119万円~180万円~。NーBOXカスタムが148万円~198万円~。あんしんパッケージを搭載(メーカーオプション)。
シートが自由に動かせるなど、内装が充実しています。室内高もデイズ・ルークスと同じです。高さのある荷物など運びやすく便利です。
2017年には新型フルモデルチェンジをして、ホンダセンシングという上級の安全装備しました。内装をより充実にすればかなり手ごわいライバルとなりそうですね。
【ホンダ新型N-BOX】フルモデルチェンジの価格と燃費や評判は?
スズキ・スペーシア
2016年12月にマイナーチェンジをしたスズキ・スペーシアの価格は127万円~157万円~。スズキ・スペーシア・カスタムZというグレードを追加し、価格は149万円~179万円~。
スズキの強みはS-エネチャージ(マイルドハイブリッド)を搭載していることです。燃費は一番ですが、室内がちょっとシンプルしすぎる感じがあります。
これらを改善すれば、かなりのライバルとなることは間違いありません。あとは内装と外装をいかにおしゃれな感じにしていくかが課題です。
また、2018年には新型が出る話もありますね。
【スズキ新型スペーシアカスタムZ】価格や口コミ・評価は?違いを比較?
日産デイズ・ルークスの評判
https://twitter.com/skamiline/status/923414198465343489
本日、ダイハツのタントから日産のデイズ・ルークス(ライダー)に乗り換えましたー pic.twitter.com/1yjM0OTtSe
— 7010T (@7010T1) December 20, 2016
事業用ナンバーを付けたデイズ・ルークス。軽自動車のタクシーはEVか介護用と相場が決まっておりますが、めっきり見かける台数も増えたように思います。この個体も100番台でした。 pic.twitter.com/LyCizSSxD9
— きゃび (@cabina90) September 12, 2016
まとめ
日産デイズ・ルークスは、いかがだったでしょうか。
マイナーチェンジとはいえ、内装がかなり高級感となって、ボディー色も20色あります。本来なら、エンジンはe-powerなどのEVやハイブリッドを搭載したかったに違いありません。
ですが、ミツビシの燃費不正問題であおりを受けて、2016年の12月の段階ではマイナーチェンジというカタチで落ち着きました。
あとは、購入予定者が判断する番ですが、信頼を戻すのは大変です。しかも車ですから命にかかわることでもあります。今後の日産の動向がどのようになっていくか楽しみですね。