マツダは、2017年1月12日フレアワゴン&カスタムスタイルをマイナーチェンジをしました。なんと2年ぶりですね。フレアワゴンはスズキ・スペーシアと姉妹モデルでもあります。他にも日産・ルークスへOEM車として提供しています。ちょっと複雑な関係です。
軽の中では、印象の薄いフレア・ワゴンですが、マツダとしては、軽自動車の存在を無視するわけにもいかず、スズキから軽の技術を提供してもらい、地道な生産・販売をしています。
では、マイナーチェンジとなったマツダ・フレアワゴン&カスタムスタイルの特徴や燃費や装備・安全性能・ライバル車や評価・CMなど、今わかっている情報を元にお話したいと思います。
目次
マツダ・フレア・ワゴンの歴史
初代 MM21S型(2012年 – 2013年)
マツダ・フレアワゴンISリミテッド
マツダ・フレア・ワゴンの初代です。OEM元はスズキ・パレット。基本的にパレットが下地となります。わずか、1年で販売終了しました。理由は、スズキ・パレットがスペーシアになったから。スズキが仕様変更しますとマツダもそれに合わせて変更を余儀なくされます。ここがOEM車のデメリットですね。
Sponsored Links
2代目 MM32S/42S型(2013年 – )
前期型 XS 2トーンカラー
後期型 XS
マツダ・フレアワゴンの2代目ですね。2013年4月より販売開始。元のパレット→パレット後継車のスペーシアが元になります。エネチャージを搭載。アイドリングストップシステムを搭載。その後2013年6月にはカスタムが登場。
2013年11月23日は、2013-2014日本カー・オブ・ザ・イヤー・スモールモビリティ部門賞もスペーシアと共に受賞。けっこう評価が高かったんです。2015年5月28日には、S-エネチャージに変更。あとはマイナーチェンジを繰り返し、2017年1月12日、一部改良をして販売開始しました。
マツダ・フレア・ワゴンの特徴
プラットフォーム
マツダ・フレア・ワゴンのプラットフォームはスズキ・パレットからのOEM車となります。スズキがダイハツ・タント対策で作った車で、マツダがその車を2012年6月フレア・ワゴンとして受け継いだわけです。
スズキパレットは、2008年~2013年のわずか5年の期間でした。その間、2009年には日産ルークスへOEM車として枝分かれをしています。その後スズキ・スペーシアと名を変えます。ちなみにOEM車とはA社のB車の技術をC社へ供給して、D車として生産・販売をすることをいいます。ようは、他社の車を自社で生産し、名前に変えて販売する感じですね。
Sponsored Links
エンジン
エンジン | フレア・ワゴン&カスタムスタイル | N-BOX | スズキ・スペーシア |
パワーユニット | 冷4サイクル直列3気筒(ターボ) DOHC12バルブ VVT | 水冷直列3気筒横置 | 水冷4サイクル直列3気筒 |
最高出力 | 38〈52〉/6,500 | 43[58]/7300 | 38[52]/6500 |
最大トルク | 63〈6.4〉/4,000 | 65[6.6]/4700 | 63[6.4]/4000 |
最高出力(モーター用) | 1.6〈2.2〉/1,000 | なし | 1.6[2.2]/1000 |
最大トルク(モーター用) | 40〈4.1〉/100 | なし | 40[4.1]/100 |
トランスミッション | CVT/CVT・7速マニュアルモード付 | 無段変速AT | インパネシフトCVT |
駆動方式 | 2WD/ フルタイム4WD | 2WD/ 4WD | 2WD/ フルタイム4WD |
*最高出力単位:kw[PS]/rpm
*最大トルク単位:N・m[kgf・m]/rpm
*最高出力(モーター用)単位:kw[PS]/rpm
*最大トルク(モーター用)単位:N・m[kgf・m]/rpm
エンジン表です。フレア・ワゴンとスペーシアは姉妹ということで仕組みは同じです。S-エネチャージを搭載しています。
軽のハイブリッド化はスズキが一歩リードしている感じがあります。ホンダN・BOXはまだハイブリッド化をしていませんが、コンパクトカーホンダ・フィットがハイブリッド化をしていますので、軽用のハイブリッドを作ると面白くなりますね。
ボディーサイズ
ボディーサイズ | フレア・ワゴン&カスタムスタイル | N-BOX | スズキ・スペーシア |
全長 | 3395 | 3395 | 3395 |
全幅 | 1475 | 1475 | 1475 |
全高 | 1735~ 40 | 1780~ 1800 | 1735~ 40 |
ホイールベース | 2425 | 2520 | 2425 |
室内長 | 2215 | 2180 | 2215 |
室内幅 | 1320 | 1350 | 1320 |
室内高 | 1375 | 1400 | 1375 |
重量 | 840 ~950 | 950 ~1010 | 840~ 890 |
*単位:mm/kg
ボディーサイズ表です。N-BOXの室内高はダントツの1番です。わずか25mmなんですが、乗り降りがしやすいということで人気なんですね。ほかは大差ありません。
マツダ・フレア・ワゴンは基本的にOEM車なので、ボディーサイズを勝手に変更ができません。スズキから許可をもらえばできるでしょうが。マツダは、他にもローターエンジンやディーゼルを開発していますので、変更する余裕はないと思いますね。
スズキもちょっと考えて室内高を広げることができたなら、エンジンはS-エネチャージを搭載していますので、燃費も室内空間もN-BOXには負けないでしょうね。
Sponsored Links
燃費
燃費 | 2WD | 4WD |
フレア・ワゴン&カスタムスタイル | H:26.8 ~32.0 | H:25.6 ~29.0 |
N-BOX | G:25.6 | G:23.6 |
スズキ・スペーシア | H:32.0 | H:29.0 |
単位:JC08モード・km/L
燃費表です。実は、元であるスズキパレットの車重900-990kgなんです。燃費はJC08モード・20.8km/Lでした。
スペーシアを作ったさいに車重840~890kgと約100kgの減量に成功。
ハイブリッド搭載で車体が軽くなった分だけ、JC08モード32.0km/Lが出せるようになったわけです。基本的には、車体を軽くしただけで燃費は上がります。スズキが頑張ったからなんでしょうが、すごいことです。
Sponsored Links
ボディー色
フレア・ワゴン
シフォンアイボリーメタリック2トーンカラー
ピュアホワイトパール
フェニックスレッドパール
シフォンアイボリーメタリック
シルキーシルバーメタリック
ブルーイッシュブラックパール3
フレア・ワゴン・カスタムスタイル
ピュアホワイトパール
スチールシルバーメタリック
ブルーイッシュブラックパール3
ムーンライトバイオレットパールメタリック
ボディー色です。2015年5月のマイナーチェンジのときの色には2トーンカラーはありませんでした。2017年1月には、2トーン色が追加されています。
マゼンタ系のイノセントピンクパールメタリックを廃止。替わりにフェニックスレッドパールに変更。カスタムスタイルも緑系のクールカーキパールメタリック・茶系のアーバンブラウンパールメタリックを廃止。現時点では4色となっています。カスタムスタイルの場合、かなり色が変更されていますので、販売店で確認したほうがいいですね。
装備
フレア・ワゴン
フレア・ワゴン・カスタムスタイル
内装です。かなり女性を意識した内容です。小物入れは使い勝手がいいですね。運転席も視界が良くドライブが楽しくなりそうです。
下の画像は、カスタムスタイルで室内色は黒で統一しています。いかにも走りを重視した感じの仕上がりですね。収納の位置は、フレア・ワゴンと変わりません。
Sponsored Links
フレア・ワゴン
スズキ・スペーシア
外観です。スズキ・スペーシアと比較しています。ほぼ同じエンブレムの名前と位置が違うだけですね。
あとはヘッドランプのLEDへの変更やタイヤホイールのインチアップ、スポイラーの装備など、自分の好みでカスタマイズをするだけです。
それらを考えながら、各販売店へ行くと車は試乗させてもらえますし、いろいろと細かい相談もできます。そして、何より販売店へ行くメリットは、店員さんがどのような人なのかを見ることができます。長く車と付き合うためには、やはりしっかりと相談できる販売店員さんと仲良くなることだと思います。
Sponsored Links
安全性能
2個のカメラを搭載。ステレオカメラ方式で前方車や人を検知し、衝突の危険が迫った来たら、警告音し、ブレーキの自動制御機能で衝突回避するシステムです。その上、白線を認識しますので、そこからはみ出しそうになった場合も警告音で知らせます。
・前方衝突警報機能
・前方衝突警報ブレーキ機能
・前方衝突被害軽減ブレーキアシスト機能
・前方衝突被害軽減ブレーキ機能
・誤発進抑制機能[前進時]
・車線逸脱警報機能
・ふらつき警報機能
・先行車発進お知らせ機能
安全性能です。2つのカメラを搭載したデュアルカメラブレーキサポートがついています。自動ブレーキが全車標準装備です。メーカーオプションではないのでこれは安心ですね。
各車とも最近はかなり手の込んだ安全性能が装備されていますが、安心せずに操作に慣れないうちは安全運転に徹しましょう。誤作動になる恐れがあります。
また、スズキ・スペーシアもデュアルカメラブレーキサポートがついています。マツダ・フレア(4ドアセダン)では、レーダーブレーキサポート(衝突被害軽減ブレーキ)でレーダーによる自動ブレーキを搭載しています。フレアワゴンと比べてから、購入しましょう。
マツダ・フレア・ワゴン&カスタムスタイルの価格
価格 | 2WD | 4WD |
XG | 136万円~ | 148万円~ |
XS | 146万円~ | 158万円~ |
XG/カスタムスタイル | 162万円~ | 174万円~ |
XS/カスタムスタイル | 173万円~ | 185万円~ |
XT/カスタムスタイル | 180万円~ | 192万円~ |
値段表です。マツダ・フレア(4ドアセダン)は115万円~175万円なので、20万円ほど高く設定されています。
価格の違いはおそらく安全性能の「レーダーブレーキサポート(衝突被害軽減ブレーキ)」ですね。レーダーで前の車を感知します。全車標準装備でなく一部メーカーオプションとなります。マツダ・フレアワゴンの場合は、カメラをバックミラー装着し前車を感知します。しかも、全車標準装備となりますから、その分の値段が高くなるわけです。フレア(4ドアセダン)にするかフレア・ワゴンにするかは購入予定者がどのような車に乗りたいかで決まります。その点を踏まえて予算を組み検討しましょう。
Sponsored Links
ライバル車について
N-BOX
出典 ホンダ公式 N-BOX
N-BOXですね。価格は、119万円~175万円~。ほかにもN-BOX+、カスタムなどがあります。室内高も一番高いので特に小さいお子さんがいるところは乗り降りが楽にできるということで人気があります。
2017年には、新型フルモデルチェンジをする話があります。噂では「ホンダセンシング」という自動ブレーキをメーカーオプションで搭載するらしいですね。
【ホンダ新型N-BOX】フルモデルチェンジの価格と燃費や評判は?
スズキ・スペーシア
出典 スズキ公式 スペーシア
スズキ・スペーシアですね。姉妹車です。もちろんSーエネチャージ搭載しています。価格は138万円~157万円と若干スペーシアの方が高いですね。
安全性能も同じなので、どちらに決めるかは、会社名次第ってところでしょうか。あと、ボディ―色はアーバンブラウンパールメタリック(茶色系)、ブリスクブルーメタリック(青系)があります。マツダ・フレア・ワゴンのボディー色にはありませんので注意が必要です。
【スズキ新型スペーシアカスタムZ】価格や口コミ・評価は?違いを比較?
評判
https://twitter.com/galaxygray/status/926706295280877568
思えば家の車はお爺ちゃんを除いて全員マツダ車だなぁ…
私が知ってる範囲で…ファミリア(BG)、デミオ(DW)、RX-7(FD)、AZ-3、キャロル、フレア、フレアワゴン、ルーチェ、ロードスター、アテンザスポーツワゴン
叔母、叔父がマツダだから流れでみんなマツダしか乗ってないw
— WaKa@2日目東N31a (@maple_NB6C) November 8, 2016
マツダ フレアワゴン
初めて買う用の軽ワゴンの候補の一つ
理由はカーセンサーに人気車と書いてなかったから() pic.twitter.com/sgvV7X7215— ハチ (@1plus7is8) November 2, 2016
フレア・ワゴンのCM
出典:いいなCM マツダ フレアシリーズ 尾野真千子 4本立て (2014年02月15日公開)
まとめ
マツダ・フレア・ワゴンはいかがだったでしょうか。
他社の軽自動車に隠れての存在感が薄いようです。軽の分野ではかなり遅れを取っていますし、マツダの一番の弱い部分でもあります。乗用車ではスカイアクティブテクノロジーを元にデミオやロードスターを一新して人気を得ています。
特に今は日本は軽自動車のほうがよく売れている感じがあります。なぜマツダが軽を自社生産しなかったのは定かではありませんがスズキの軽技術を導入し、なんとか面目を保っています。
いずれ、マツダの軽が自社開発・生産ともなればかなり面白いと思います。ディーゼルエンジンやロータリーエンジンの技術は、世界優秀です。今後のマツダの軽自動車の動向が楽しみですね。