マツダ・フレアは、スズキのワゴンRのOEM供給によってできた車です。2012年にはワゴンRがフルモデルチェンジ。そのあと続けてフレアもチェンジをしました。
今回、スズキがワゴンRのフルモデルチェンジをまた販売する話が出ていますが、2016年6月に国土交通省から燃費の指導を受けてしまい、開発・生産が遅れてしまいました。その影響を当然マツダ・フレアも受けます。遅れて2017年2月1日にスズキ・ワゴンRがフルモデルチェンジをしました。遅れて2月23日、フレアもフルモデルチェンジをしました。
では、マツダ・フレアの特徴や価格・評価やワゴンRとの違いについてOEM供給も踏まえて解説したいと思います。
目次
マツダ・フレアの歴史
初代 MJ34S/44S型(2012年-)
前期型 XS
後期型 HS
ワゴンR(5代目)との比較
1994年の10月から、スズキよりワゴンRのOEMの供給を受けて、軽自動車のトールワゴンAZ-ワゴンを販売。18年という長い期間売られた軽自動車なのです。2012年には、名前をフレアに変更して、マツダの軽トールワゴンにフレアシリーズを展開し始めました。比較的若いワゴンですね。
スズキのワゴンRとの比較画像がありますが、会社のエンブレム以外、外観が同じです。因みにフレアの名前の語源は、「才能」という英語の意味です。
OEMの供給を受けてるわりに「才能」と言う名前は、どうなのかな?と思いますが、マツダの思い入れがあるのでしょうね。
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新型マツダ・フレアの発売日は?
マツダ・フレアの供給元であるスズキは、本来なら2016年の秋には新型スズキワゴンRが発売をする予定でした。
2016年6月に、国土交通省から燃費・排気ガス試験の数字がおかしいということでペナルティーを受けてしまいその上、スズキのソリオの売れ行きもよく、ワゴンRの開発・生産が遅れることになりました。
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スズキは、ワゴンRのフルモデルチェンジを2017年2月1日に行ないました。当然、マツダのフレアもOEM配給が遅れるということとなりそうでしたが、遅れて2月23日、フレアもフルモデルチェンジを発表しました。ほぼ、同時進行で作られたと思われます。
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それにしても、スズキはよく開発・生産を元に戻しましたね。国土交通省が問題視されて燃費問題は、数値を計測し直したあとさらにいい数値を出してしまい、お咎めなしということですぐに次の開発や生産に移行したんでしょうね。すごいといいますが、あっぱれです!
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マツダ・フレアの特徴
ボディサイズ
全長:3,395mm
全幅:1,475mm
全高:1,650mm
ホイールベース:2,460mm
ワゴンRのサイズと変わりません。エンブレム以外は、ほぼワゴンRですね。スズキからのOEMの供給なので仕方がないですね。
エンジン
・R06A型 直列3気筒+モーター(XG/XB)
・排気量:658cc
・最高出力:52ps/6,500rpm
・最大トルク:6.1kgf・m/4,000rpm
・モーター:WA05A型
・最高出力:3.1ps/1000
・最大トルク:5.1kgf・m/100rpm
・電池:リチウムイオン
・個数:5個
燃費
燃費 | 2WD | 4WD |
HYBRID XG | 33.4 | 30.4 |
HYBRID XS | 33.4 | 30.4 |
スズキからのOEMの供給で、グレードXG/XBにはS・エネチャージの進化版を搭載しています。以前はエネチャージです。スズキワゴンRでいいますと、マイルドハイブリッドといいます。燃費はJC08モードで33.4km/Lです。
以前は、カスタムスタイルHS(ターボ車)というグレードがありまして、この車にS・エネチャージを搭載してました。ワゴンR/スティングレーに相当する車なのですが、OEM化されてはいません。今回のフルモデルチェンジでカスタムスタイルは、なくなったようです。カスタム系車なので、いずれ折を見て、OEM化するかもしれませんが、HPにも掲載がありませんでした。
色
HYBRID XS
HYBRID XG
新型フルモデルチェンジしたボディー色ですね。ワゴンR限定では、リフレクティブオレンジメタリック(FZ/FX)は入っています。あとは同じ色となります。なぜだかXGにピュアレッドが入っていません。ホワイト系が2種類入っているのはもったいないですね。
ちなみにワゴンRの方は、しっかりとピュアレッド入っています。種類的にもあまり変わらないので、どちらを選択をするかです。
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内装
出典:マツダ公式・フレア内装
新型フルモデルチェンジをした内装ですね。インナーカラーは、XGがベージュとブラック、XSはブラックのみです。
マツダ・フレアの内装は、購入した人の声はかなりの高評価です。特にファミリー層には、人気ですね。シートを倒して大きな荷物を入れてることもできますので、実に使いやすい内装となっています。
外装
XG
XS
新型フルモデルチェンジをした外装です。マツダではXGの方が基本形だといっています。XSはスポーツを意識したつくりとなっています。特にフロントマスクのグリル辺りは、シルバーでおしゃれになっています。またヘッドライトも青みがかっています。とてもかっこいいですね。ほぼ、スズキ・ワゴンRと同じです。
グレード別・価格
グレード別・価格 | 2WD | 4WD |
HYBRID XG | 117万円- | 129万円- |
HYBRID XS | 135万円- | 147万円- |
新型フルモデルチェンジの価格表です。スズキ・ワゴンRの価格は107万円ー153万円-(ガソリン車も含む)ですので、ハイブリッド車と比べますと、マツダ・フレアの価格の方が安いですね。
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マツダ・フレアの評価、評判
マツダ・フレアは、元々ワゴンRと同じ部品を使っています。その中で小さいながらもエンジンやボデイ色の差別化を図っています。走りがよく低燃費なのでとても重宝だと言われています。
あくまでも購入者側の評判ですので実際は、スズキ販売店とマツダ販売店へ行ってみて車に乗ってみたり、触ってみたりと感触を楽しんでみましょう。肌で感じた方が購入する時にどちらがいいか選択できます。
それと、比較しながらすこしでも値引きが効くか?どうか頭に入れておいた方がいいですね。値引き交渉は2回め来店くらいで一気に最高値引き額を聞きだすことができるかがポイントになります!
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OEM供給とは?
メリット
委託側
・軽の販売台数が増えること
・契約料が入る
・需要に対して、柔軟な対応ができる
受諾側
・開発コストを削減できる
・軽の車種が増やせる
・安定した受注を確保できる
・設備、製造のコストを抑制
・委託側の技術を網羅できる
今回、マツダフレアを調べるにあたり、OEM供給がされていたのでここでまとめておきます。
OEM供給をする場合は、お互いの利害関係で成り立ちます。マツダ・フレアもそうですね。お互いにかかるいろいろなコスト削減をOEM供給で帳消しにすることで、会社を存続させる感じですね。
ただし、メリットばかりではありません。かならずデメリットがあります。では、デメリットを見ていきましょう。
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デメリット
委託側
・自社の開発能力・技術資源の低下
・自社の生産低下で技術の人材育成が難しくなる
・技術ノウハウの流失
受諾側
・自社によるブラント構築ができない
・生産が委託側によって決められる
・価格決定も委託側に権利がある
主なデメリットとしては、委託側の技術の流失ですね。受諾側では技術は貰えるが委託側に決定権を握られていることですね。どちらにしてもこのデメリットをどうするか?です。
マツダ・フレアの場合は、色を変えたりターボ車を作ったりとスズキから許可をもらって生産しているようです。なにからなにまでスズキ車なら、購入予定者はもうマツダ・フレアは買いませんよね。
マツダはマツダですこしでもマツダ車の雰囲気を出さないと売れなくなります。両社のいいとこで折り合いはつけているとは思います。
ただし、もうひとつ大きなデメリットがあります。もし事故等で発覚したリコールなどの責任の所在があいまいだということです。
開発はスズキで、生産はマツダ。マツダ車でもしリコールが出た場合は、どうなるか?。
どこの工程までさかのぼって調べると思うので、スズキか?マツダ?と会社が議論すると思います。
たやすく、リコールされても購入予定者には迷惑な話ですが、いくら安くて燃費がいいでも各会社が対応逃れをしてしまいますと、信用がなくなってしまいます。
この点を踏まえて車を購入する際は、「OEM供給だが責任はどこになるのか?」とマツダの販売店員に聞くといいですね。対応が曖昧ならやめておくましょう。車も縁です。長く付き合いたい車でなければ、大金をはたいてまで買う必要はありません。誠心誠意を示す販売店なら安心できますからね。
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まとめ
マツダ・フレアは、いかがだったでしょうか?
低燃費で、デザイン性もよく車内空間や内装もいいですね。買い物や送り迎えなどに適しています。ただし、スズキワゴンRのOEM供給と言うことをしっかりと認識しておきましょう。どちらを選択するかは、購入者の次第です。乗っていて楽しく思える車を選びましょう。